28.-29. July 2018* Soft Machine ~Farewell JAPAN Tour~ @ Billboard Live Tokyo

前回の2015年3月の来日もここBillboard Live Tokyo(六本木)だった。

この公演でJohn MarshallさんとRoy Babbingtonさんが引退するということで、
寄る歳には勝てず、残念だけれどしょうがないと捉えていた。Marshallさんは2007年7月末のSoft Machine Legacyのときの来日時もだいぶ体力的に辛そうに見えたし、前回の来日は体調が悪く代役のGary Husbandさんが代役ドラマーとなった。この人、今回はゲストキーボード奏者として加わった。

私は28日と29日の2回公演のいずれも押えた。4回のうち最後の枠はワイフさんとディナー付きのプランにした。高いところからステージを見下ろす感じだった。

のっけから新作の"Hidden Details"のタイトル曲で始めた。非常に力強い曲調だ。現役感漲るバンドだ。Soft Machine Legacy時代から新作迄の曲と、1970年からの古い曲はだいたい半々。古い曲は、大きくアレンジを行い新しい命を吹き込まれているように思えた。
今回は不朽の名曲(と私が思っているだけか)"Out-Bloody-Rageous"の、前半だけとはいえ演奏していた。Theo TravisさんはFender Rhodesをタブレッド(?遠くで良く見えない)を介して、"Out-Bloody-Rageous"のイントロのミニマルエレピの部分を自分なりに再現していた。

MC担当のJohn Etheridgeさんは毎回のステージで各メンバーがいつからバンドにいるのか(Royさんが1971年から、というのは"4"と”5”のゲスト参加もカウントしているのか?)も説明していた。また、演奏する曲の作曲者への敬意を欠かさなかった。ギターも変幻自在で素晴らしい。

Royさんのベースは、昔だとHopperさんと比較して軽い(でもより技巧的な)ラインと理解されてきただろうけれど、今ではかなり重厚な音を鳴らすことも多かった。78歳にして音は若々しい。

Theo Travisさんの管楽器はSoft Machineの音の要を担っていた。Fender Rhodesはちょっと控えめに思えた。

John Marshallさんは、若い頃と比べて打数は少ないけれどツボを押さえた打法であり、まだまだやれるのではと思いながらもちょっと体に衰えが感じられた。

ゲストのGary Husbandさんは5曲目位から参加。ピアノ演奏はそこそこ、Nord Lead 2X
は、少々不発なところがあった。

3回目(29日の早い回)は、Royさんが至近距離に見える場所だったが、MarshallさんはFender Rhodesの筐体に隠れてしまい、白髪頭が少し見える程度だった。ドラムソロのとき、ピアノの筐体に反射してだいぶ歪んだ像として観ていた。このとき私はだいぶ姿勢を落とし、肘がステージにぶつかる位だったので私のことを変な姿勢だと思った人もいるだろうなw

4回目のアンコールは"Hazard Profile"だった。John Etheridgeさんが一番好きな曲だと話していた。私は1990年3月下旬の、学部に入る直前のことを想い出す。その頃私は"Hazard Profile"の入っている”Bundles”を当時LPで買ったんだよね。ワイフさんはこの曲は前回のLiveのときに気に入って覚えていた。

サイン会のとき、手紙を皆さんに渡すことができたのだけれど、MarshallさんとRoyさんは「これにサインして君に渡すの?」「中に小切手が入っているのかな?」と、手紙だと理解してもらえなかったw 流れ作業でサインしていたからだろうな。